マダガスカル田舎のコーヒーショップのショーケース

マダガスカルではコーヒーが一般的。道端のあちらこちらにコーヒーショップがあります。その多くは掘立小屋ですが。下の写真もそうした一軒の店先。

マダガスカルのコーヒーショップ

プラスチックのケースに入っているのはヨーグルト。マダガスカルの人たちもおやつによくヨーグルトを食べます。かなりの田舎でもヨーグルトは作られています。

それ以外は、パンや揚げ菓子の仲間。上段は多分どこか別のところで作られたものをお店の人が仕入れてきたもの。左側の細長いのは一応、チーズの入ったスナックで、もちろんマダガスカル製。

下段はこのお店の自家製お菓子で、左側はムフ・ボルと呼ばれ、丸いパンという意味。沖縄のサーターアンダギーにそっくりです。その隣は今川焼のような形ですが、餡は入っておらず、淡い甘みか塩味が付いています。

米ぬかの使い道は?

マダガスカルの米ぬか販売

ムララノクロムの木曜市で精米した後の米ぬかを売っている二人の若い女性。聞いてみたら、同じ家族だそうですから、姉妹でしょうか。彼女たちの前におかれている大きな袋に入っている米ぬかは、右と左で色が違いますから、これも確認してみると、コメの品種が違う、ということ。これで複数の品種を栽培している農家があることがわかります。

さて、ではコメぬかを何のために売っているのか?ぬか漬けを作る?そんな習慣はマダガスカルにはありません。袋に入れて顔をこする…今の日本のお年寄り世代なら記憶があるかもしれませんが、そのような使い方もマダガスカルにはないようです。

彼女らが売っているぬかは、基本的には家畜や家禽の飼料、場合によっては養魚池にまく餌になるようです。農家で聞いてみると、豚や鶏、ガチョウなどには糠を与えている様子。自分の田んぼからの供給量で不足する場合には、飼料を買って来て与えています。

特に豚は成長が早く、子豚を購入してきて肥育すると3ヶ月あまりで80キロから100キロに育ちます。農家にとっては非常に利回りの良いビジネスですから、子豚の代金を払い、餌代にも投資をします。

ただし、ここで買われている豚はどうやら改良品種で、生産性が高い代わりに病気などに弱く、昨年も多くの村で豚が全滅したそうです。

マダガスカルの薪

マダガスカルの薪

マダガスカルのある貧しい農村の、ある家の前に置いてあった薪。事情を知らない人が見たら「この村にはいい薪があるじゃないか」と思ってしまうかもしれません。

この薪はマツ材ですが、マツはこの村から歩いて行ける範囲にはほとんど植えられていません。実を言うとこのマツは、自転車で数時間かかるところにある製材所へ、この家の人が自転車を漕いて行って、端材を拾ってきたものです。

一番上に置かれている4本の薪、これで100アリアリ(4円)で村の中で売られています。この村の近所にはまとまった林がなく、村の人たちは薪の確保に苦労しています。そこで、この家の人は薪の販売に目を付け、遠くまで薪を取りに行くために、多分無理をして自転車を手に入れました。

なぜ「多分無理をして」なのかと言うと、この家の作りが、村の中でもかなりみすぼらしい状態にあったからです。つまり、収入の道があまりない家庭、貧困家庭の可能性が高い、ということです。

山奥で薪が豊富にとれる例外的な村を除き、水田近くに集中して人々が暮らすマダガスカルでは、薪の供給が大きな問題になっています。

調べた村の中には、毎日数時間かけて薪とりをしているという家庭も多く、また、逆に、薪を売って生計を立てている人たちも数多くいます。

「この村になぜこんな立派な薪があるのだろう?」と疑問を持つ所から、村の人々の生活に関する多くのサジェスチョンを得ることができます。

マーケットの野菜売り

この写真はマダガスカル、ムララノクロムのマーケット内で野菜を売っている女性。農村地帯の中にある小さな町の市ですし、周辺の農家で聞くと「ムララノクロムの木曜市で生産物を売る」と答える人が非常に多いので、農家が持ってきた野菜を直接売る場所かと思っていました。

ムララノクロム市場の野菜売り

ここで、野菜を売っている女性に聞いてみると、どうも農家の人たちが売っているとは限らないことが明らかになってきました。もちろん、農家の人が直接売っているケースも多々ある一方で、この女性は販売に特化したベンダーで、農家から野菜を仕入れています。

野菜は農協が供給してくれるわけでもなく、また農家を回って仕入れるわけでもなく、どうやら市の日の早朝に農家が自分で作った野菜を持って来るのを、まとめて買い取り、それを小分けにして小売する、という商売のようです。

農家にしてみれば、多少売値は安くなるかもしれませんが、一日中市場にいる必要はなく、また、売れ残る心配もありません。早朝にまとめて代金を払ってもらえれば、自分が市場で必要なものをすぐに購入して帰ることができます。

農村開発の仕事をしている人の中には、小売商や卸商が農家からまとめ買いをしているのを見て「安く買いたたいている」「搾取している」と思い込んでいる人も結構います。もちろん、圧倒的な市場支配力があればそのようなこともおきますが、多くのケースでは、農家も小売商も win-win の関係になっています。

まとめて売ることができれば農家は自分で売るための時間を節約できます。現金を一括して手に入れることができます。売れ残りのリスクは農家ではなく、商品を買い取った業者がひきうけてくれます。

卸商や小売商は、まず現金を用意しなくてはいけないこと、売れ残りのリスクを自分が背負うこと、流通コストや市場の場所代を負担しなければいけないことなどと引き換えに、自分一人では精算できないくらいの量の産品を取引することにより、まとまった量の利益を得るチャンスを得ます。

市場価格と生産者価格との差を、全て農家の取り分にすれば…という考え方は、必ずしも合理的とは言えません。

ハヤトウリの売り方2種類

ハヤトウリ

今日マーケットで見かけた商品の一つが南米原産のハヤトウリですが、面白い売り方がされていました。

ある女の子が売っていたハヤトウリは、右側の山が5個で400アリアリ。もう一方は、1個で300アリアリ。

違いは、300アリアリの方は既に芽が出ており、苗として販売されている点。

「他のも芽が出るまで待てばもっと利益が出るんじゃ?」と聞いたら、「キャッシュがいるからみんな待つわけにはいかない」そうです。

生活全般にキャッシュフローが悪く、販売価格が安くてもとりあえず現金化しなくてはならない、という生活ぶりがここでもうかがえます。多くの農家はどこでもコメがとれてコメの販売価格が安い時に売り、食糧不足になってコメの価格が高い時に買い戻す、ということをやっていますが、同じ理由です。

やはり、現金収入を改善するオプションを考えないといけませんね。多額ではなくても良いので、収入をできるだけ平準化し、常にキャッシュフローが確保できるような形(つまり、給与所得者みたいなもの)に多少なりとも近づけるのが重要です。

村の中のキオスク

村の中のキオスク

これはある貧しい村の中にあったキオスク?とも呼べないくらい小さなお店。売っているのはバナナとかオレンジとか、ばら売りですし、しかも周辺にあるものばかり。

実を言うとマダガスカルでも他の国でも、地域差はあるものの、村の中での売買や雇用による現金のやり取りは結構あるものなのです。

これなら、消費者のニーズもバッチリわかりますし、売り手も遠くまで出かけたり、外部の市場に合わせて加工に手間をかけたりする必要がありません。

国際協力では、いきなり首都の市場とか海外市場を村人に狙わせるような指導をするところもありますが、まずは村内とか、あるいは周辺村や近場のマーケットなど、住民が身近に想像できる範囲で考える方が早道のように思います。

マダガスカルの養魚池、テラビア養殖

マダガスカルの養魚池

女の人の向こうに見えるのは、彼女が持つ養魚池。田んぼと繋がっていて、コメの収穫後には田んぼの方にも水を入れて魚が落ちたコメなどを食べられるようにしているとか。

この人の養魚池はむしろ珍しいもので、広い面積を使い、餌を入れていません。一般的に見られる養魚池は湿地帯などに作られ、米ぬかなどの有機物を投入しています。

ここの養魚池からの利益は、コメで言うと4トン分にあたるとか。結構な金額です。彼女は自分で魚を取るわけではなく、とりたい人にとらせて、とった分だけ売るような形にしているとか。多分土地持ちなのでこんなことができるのでしょう。

普通、漁業で生活をたてている人は、水田が限られていて自給できないため、収入を補うために魚を取っていることが多いようです。

ここで養殖している魚はテラビアとカープ。カープは「鯉」とはどうも違うようで、口の中で子どもを育てる、と言っていました。うろこの少ない、「カープ・ロワイヤル」という品種のようですが、詳細はわかりません。

マダガスカルのバスケット

マダガスカルのバスケット

マダガスカルの田舎では、水辺に生えるパピルスなど、ラフィアヤシの繊維といった物を使って、バスケットやござ、帽子などを編む女性が結構います。

この箱は緑の染料で染めたものと、地の色の材料を組み合わせて精緻に織あげてあります。丈夫にするために全体が二重構造になっている、という凝りよう。この辺りの細かさはアジアを感じさせますね。

ちなみにこれはお店で買って13000アリアリ。500円ちょっとでしょうか。長さは25センチほど、高さ20センチほどで、真四角ですから使い勝手が良いです。

技術レベルは人によって地域によって差があり、これは少し離れたところの人たちが作っているもので、プロジェクトの対象地域にはどうやらここまで細かいものが作れる人はいないようです。帽子を作っている人はいますから、練習すればできるようになるのでしょうけど。

聞いた話では、田んぼをたくさん持っていて農作業に忙しい人、農業から十分な収入がある人たちは手工芸はやらず、手工芸はもっぱら現金が不足しがちな貧しい人たちがやるものだとか。それならいっそ、技術が向上するようにしてあげたいものです。

髪を編むマダガスカルの女の子

髪を編むマダガスカルの女の子マダガスカルの貧しい村アンブイトンビ集落で見かけた女の子。髪の毛をきれいに編んでもらっています。ここの女性たちはアクセサリーも何も身につけていませんが、お互いに髪の毛を編んで精一杯の身づくろいをしているようです。

あまり村落部では女性たちのおしゃれに使うような、安価なアクセサリーも売られていません。100アリアリ(4円)とかで使えるアクセサリーがあれば、ひょっとすると売れるかもしれませんね。

マダガスカルの自転車タクシー

マダガスカルの自転車タクシー

マダガスカルでは自転車は立派なビジネスの道具です。この自転車は、なんと変速装置付き。チェーンの前後に複数のギアがありますから10段変速くらいはあるでしょうか。でも変速できるかどうかは不明ですが。

この自転車タクシー、荷台部分が座席になっており、ハンドルの後ろにも板が固定してあって、人が乗ったり、荷物を載せたりできるようにしてあります。一度は大人と子供と合わせて5人が一度に自転車に乗っているのを見ました。

マダガスカルのこの辺りでは、自転車で薪を運んだり、米を運んだり、大きな荷物を運んでいるのをよく見かけます。薪を運んでいるのは自家用かと思ったら、そればかりでなく、販売用のことも結構あるようです。